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Law & Orderは、いつまでも最高の刑事/法廷ドラマ!

Law & Orderを見ないと、クライムドラマや警察ドラマは語れないと言われますが、本当に素晴らしいテレビドラマ!20年(1990ー2010年)続いたのも分かります。いつみても、きっと古さを感じないでしょう。


普通のクライムドラマだと、事件が起きて犯人を見つけるまでが1回で、一話完結ですが、このドラマは、事件が起きて犯人を警察が探しだし(Lawの部分)、その犯人を検察が裁判にかけ有罪にされる(時には無罪もありますが)まで(Orderの部分)を描いています。


f:id:miria-81:20190214025816p:plainたった45分の中に1つの事件に関する2つのパートを盛り込むのですが、警察が犯人を捜す過程でうまく事件の背景や犯人の性格などを伝え、裁判では、陪審員による裁判の面白さをあますところなく伝えていて、最後まで本当にハラハラさせながら、アメリカの社会について考えさせられる、とても優れたドラマです。無駄をそぎ落として、磨きに磨いた脚本の上に成り立っている、そんな印象です。


ストーリーは、本当の事件を元にしているものが多いそうで、O.J.シンプソン事件、NY州知事の売春スキャンダル、ジョンベネ殺害事件、カリスマ作家J.T.リロイ事件、イラク刑務所捕虜事件などなど、アメリカ人ならすぐわかる事件ばかり。そんな事件がどう裁かれていくのか、目が離せないのもこのドラマの魅力です。


ツタヤの店頭にあったのは、ニューシリーズ1からで、これが全シリーズの最初かと勘違いしていたのですが、ニューシリーズ1は、全シリーズの中では、シリーズ15になるようです。(なんと、本当に最初のほうのシリーズには、SATCでパリに飛んでしまうプレイボーイを演じていたクリス・ノースが刑事役で出演してるんですね!orz...)


でもこんな、2つのことが1つのドラマになるという発想ができるのも、アメリカの裁判では「司法取引」がよくあること(つまり検事の采配によるところが大きい)、というのも大きな理由ですね。(日本でも2018年から取り入れられたみたいですが)

 

「司法取引」(a plea bargain system)とは、例えば、殺人犯に仲間がいて、先に手下がつかまった場合、主犯格の情報を言ったり裁判で主犯格に不利な証言をすることで、第一級殺人ではなく第二級殺人で済ませてあげる、などと検察が交渉すること。それで無事主犯格を捕まえたり有罪にさせることができるのだったら、とても合理的な方法かもしれません。(裁判の途中でも、被告の弁護人が検察側の証人に向かって「あなたは司法取引をしたのでしょう」などと言うのだから、とても公的なことなんですね)


f:id:miria-81:20190214025948p:plainでも司法取引ができるというのは、検察の担当者のやり方ひとつで、どうにでもなる部分もあります。だから、とても正義感が強く正しいことを通したいジャック・マッコイ検事が時には強引なやり方をしたりして、検事局内からも批判されたりするんですね。正義についても、考えさせられます。(人気コミック「ワンピース」で「正義」と書かれたマントを海軍が着ているのも面白いですが!)


ニューシリーズ1からだと、もうマッコイ検事は、大分練れてきているようですが、それ以前だと、もっとワンパクだったみたいで、それも見てみたいなぁ。


f:id:miria-81:20190214030005p:plainまたマッコイの上司、アーサー・ブランチを演じるのはフレッド・トンプソンという、共和党議員であり、さらに法学博士号を持つ弁護士/検察官でもある人。とても落ち着きがあり、頼りがいある上司を演じています。もしかしたら、そのうちアメリカ大統領になるかもしれないという人物だそうですが、このドラマでは最適な役を演じていると思います。


それから陪審員制度は、宗教や人種問題に転びそうな裁判の時、時には検察に、時には犯人に不利になったりして、その辺もおもしろいドラマとなっています。


舞台はNYなので、殺人事件の種類には事欠きません。本当にいろいろな事件が起きます。制作チームが素晴らしいのはもちろんですが、でもやっぱりアメリカNYだから、題材が本当にたくさんあって20年間もマンネリ化することなく作れるんでしょうね。その間にエミー賞も取り、スピンオフもたくさん生み出していますドラマのフランチャイズ方式を生み出したのは、このLaw&Orderなんだそうです。形式は同じで場所を変えてドラマを制作する方法で、LAやUKなどいろいろな場所で再現されています。(日本だとCSIが有名ですけどね)


警察のチームと、検察のチームがとてもいい感じでチームワークをやっているんだなぁと感心して、すっかりメンバーにも慣れてきたころ、ニューシリーズ2の最後では、とても思わぬ形でチームのひとりを失ってしまいます。ショックでしたー!ネタバレになるので書きませんが・・・。その無念さが、その後のマッコイの信念を、より強くしているのかもしれないと思いました。


制作はWOLFという制作会社で、各ストーリーの最後に、DVDだとオオカミの鳴き声が入ります。ちょっと犬の吠え声のようにも聞こえ、ドラマの余韻で、法の番犬かなぁと思ったりして・・・?


このドラマだと、D.A.(地方検事)という単語にとても馴染みになります。あとは、First Degree Murder(第一級殺人)、Second Degree Murder(第二級殺人)、Manslaughter(故殺)など、とても日常英語では覚えない単語も!