やっぱり英語!|海外旅行や仕事で使える英語・海外ドラマ・英語育児などのこと

海外ドラマ大好きなmiriaが海外旅行や仕事で使える英語フレーズ、英会話そして子どもの英語育児などについて書いているブログです

Law & Order ニューシリーズ3、4

Law & Orderは、ずっと見続けても、まったくマンネリ化しない素晴らしいドラマです! ニューシリーズ3(全シリーズでは、シリーズ17)では、人種差別、宗教問題(進化論を否定するキリスト教徒)など、さらにいろいろ考えさせられる事件が起きています。


f:id:miria-81:20190214025519p:plainまた、ニューシリーズ4では、マッコイが地方検事に昇格しています!そして女性のコニー・ルビローサ検事補と、マイケル・カッターが、その下で働く現場の検事です。マッコイは、もう裁判所には滅多に行かないで監督する立場ですが、でもその正義感あふれる姿勢は変わらず、政治家などと折り合ってうまくやろうとする人々から、ときに煙たがられるんですね。でも、きっとこのドラマでは、そういうことが伝えたかったんだなと思います。権力に頼らず、権力に屈せず、個としてプライドを持って正義を貫き、事実や真実を見つけていくのが裁判であり、警察や検察の仕事なんだと。


それにしても、シリーズが続くと中だるみとかがありそうですが、本当にこのロー&オーダーは全くそういうことがありません。次々に視点の違う事件を描き、社会は、人は、それをどう考えるべきなのか、深く考えさせます。本当に素晴らしいですね、このドラマ!


f:id:miria-81:20190214025623p:plainそうそう、ニューシリーズ4の途中で、エド・グリーン刑事が退職してしまいます。その回も、身内が犯人かもしれないと思われた時の警察の態度はどうあるべきか考えさせられ、またエド・グリーン刑事のパーソナリティが初めてほんの少し描かれます。1回45分という、とても短い中で登場人物の私生活はほとんど描かれないのですが、たまにちらっと感じさせることがあって、警官も人間なんだと思わせます。それにしても、ぶれない脚本、本当に見事です。

Law & Orderは、いつまでも最高の刑事/法廷ドラマ!

Law & Orderを見ないと、クライムドラマや警察ドラマは語れないと言われますが、本当に素晴らしいテレビドラマ!20年(1990ー2010年)続いたのも分かります。いつみても、きっと古さを感じないでしょう。


普通のクライムドラマだと、事件が起きて犯人を見つけるまでが1回で、一話完結ですが、このドラマは、事件が起きて犯人を警察が探しだし(Lawの部分)、その犯人を検察が裁判にかけ有罪にされる(時には無罪もありますが)まで(Orderの部分)を描いています。


f:id:miria-81:20190214025816p:plainたった45分の中に1つの事件に関する2つのパートを盛り込むのですが、警察が犯人を捜す過程でうまく事件の背景や犯人の性格などを伝え、裁判では、陪審員による裁判の面白さをあますところなく伝えていて、最後まで本当にハラハラさせながら、アメリカの社会について考えさせられる、とても優れたドラマです。無駄をそぎ落として、磨きに磨いた脚本の上に成り立っている、そんな印象です。


ストーリーは、本当の事件を元にしているものが多いそうで、O.J.シンプソン事件、NY州知事の売春スキャンダル、ジョンベネ殺害事件、カリスマ作家J.T.リロイ事件、イラク刑務所捕虜事件などなど、アメリカ人ならすぐわかる事件ばかり。そんな事件がどう裁かれていくのか、目が離せないのもこのドラマの魅力です。


ツタヤの店頭にあったのは、ニューシリーズ1からで、これが全シリーズの最初かと勘違いしていたのですが、ニューシリーズ1は、全シリーズの中では、シリーズ15になるようです。(なんと、本当に最初のほうのシリーズには、SATCでパリに飛んでしまうプレイボーイを演じていたクリス・ノースが刑事役で出演してるんですね!orz...)


でもこんな、2つのことが1つのドラマになるという発想ができるのも、アメリカの裁判では「司法取引」がよくあること(つまり検事の采配によるところが大きい)、というのも大きな理由ですね。(日本でも2018年から取り入れられたみたいですが)

 

「司法取引」(a plea bargain system)とは、例えば、殺人犯に仲間がいて、先に手下がつかまった場合、主犯格の情報を言ったり裁判で主犯格に不利な証言をすることで、第一級殺人ではなく第二級殺人で済ませてあげる、などと検察が交渉すること。それで無事主犯格を捕まえたり有罪にさせることができるのだったら、とても合理的な方法かもしれません。(裁判の途中でも、被告の弁護人が検察側の証人に向かって「あなたは司法取引をしたのでしょう」などと言うのだから、とても公的なことなんですね)


f:id:miria-81:20190214025948p:plainでも司法取引ができるというのは、検察の担当者のやり方ひとつで、どうにでもなる部分もあります。だから、とても正義感が強く正しいことを通したいジャック・マッコイ検事が時には強引なやり方をしたりして、検事局内からも批判されたりするんですね。正義についても、考えさせられます。(人気コミック「ワンピース」で「正義」と書かれたマントを海軍が着ているのも面白いですが!)


ニューシリーズ1からだと、もうマッコイ検事は、大分練れてきているようですが、それ以前だと、もっとワンパクだったみたいで、それも見てみたいなぁ。


f:id:miria-81:20190214030005p:plainまたマッコイの上司、アーサー・ブランチを演じるのはフレッド・トンプソンという、共和党議員であり、さらに法学博士号を持つ弁護士/検察官でもある人。とても落ち着きがあり、頼りがいある上司を演じています。もしかしたら、そのうちアメリカ大統領になるかもしれないという人物だそうですが、このドラマでは最適な役を演じていると思います。


それから陪審員制度は、宗教や人種問題に転びそうな裁判の時、時には検察に、時には犯人に不利になったりして、その辺もおもしろいドラマとなっています。


舞台はNYなので、殺人事件の種類には事欠きません。本当にいろいろな事件が起きます。制作チームが素晴らしいのはもちろんですが、でもやっぱりアメリカNYだから、題材が本当にたくさんあって20年間もマンネリ化することなく作れるんでしょうね。その間にエミー賞も取り、スピンオフもたくさん生み出していますドラマのフランチャイズ方式を生み出したのは、このLaw&Orderなんだそうです。形式は同じで場所を変えてドラマを制作する方法で、LAやUKなどいろいろな場所で再現されています。(日本だとCSIが有名ですけどね)


警察のチームと、検察のチームがとてもいい感じでチームワークをやっているんだなぁと感心して、すっかりメンバーにも慣れてきたころ、ニューシリーズ2の最後では、とても思わぬ形でチームのひとりを失ってしまいます。ショックでしたー!ネタバレになるので書きませんが・・・。その無念さが、その後のマッコイの信念を、より強くしているのかもしれないと思いました。


制作はWOLFという制作会社で、各ストーリーの最後に、DVDだとオオカミの鳴き声が入ります。ちょっと犬の吠え声のようにも聞こえ、ドラマの余韻で、法の番犬かなぁと思ったりして・・・?


このドラマだと、D.A.(地方検事)という単語にとても馴染みになります。あとは、First Degree Murder(第一級殺人)、Second Degree Murder(第二級殺人)、Manslaughter(故殺)など、とても日常英語では覚えない単語も!

ザ・メンタリスト(邦題「メンタリストの捜査ファイル」)

2008年秋、シーズン1がアメリカでオンエアされると、大変な視聴率を獲得したクライム・ドラマ「ザ・メンタリスト」。


f:id:miria-81:20190214030255p:plain魅力的な主人公と、サイキックのように見えるけれど実は鋭い観察力と推理で犯人をあげていくストーリーが人気で、アメリカではシーズン2が2009年~2010年、シーズン3が2010年~2011年、シーズン4が2011年~2012年、そしてシーズン5が2012年~2013年にオンエアされました。現在も新しいシーズン6が制作されています!


「メンタリスト」というのは、読心術やテレパシーなどができ、鋭い観察力、暗示力、そしてときには催眠術なども用いてパフォーマンスを行う人のこと。主人公のパトリック・ジェーンには、そのような能力が備わっていて、それが引き起こしたつらい過去があるのですが、現在はCBI(カリフォルニア捜査局)のコンサルタントとして、警官ではないのですが捜査官たちとともにいろいろな事件を解決していきます。


この主人公を、俳優サイモン・ベイカーが演じているんですが、ブロンドでちょっと甘いマスクでとってもキュート。メンタリストなどというひとつ間違えると詐欺師のような能力を持つ男を、ときにふんわり、ときにキリリとすごく素敵に演じています。彼のおかげで、「メンタリスト」がリアルに感じられ、クライムドラマとして成立している、と言ってもいいかもしれません。


さらに、甘いマスクの主人公パトリック・ジェーンが、過去の悲劇ゆえにふと影が差したり、脆そうな雰囲気になったりするのが女性ファンにとっては、たまらないかもしれません!また自分に能力があるからこそ、サイキックや霊能力者なんか存在しない、と断言するジェーン。世の中にその手の詐欺師(占い師なんかもそうですが)がごまんといるのに、とても痛快です!


そんなパトリック・ジェーンも、シーズン1では、時に仲間の捜査官から疎まれたり、信用されなかったりするのですが、やっぱりその魅力と能力の高さで皆を味方にし、信頼させていきます。
そんなプロセスもシーズン1の見所です!


もちろん1話完結で事件を解いていきますが、各シーズンに通底しているのは、主人公パトリック・ジェーンが味わった悲劇の犯人、レッド・ジョンを捜す、ということ(過去の悲劇が何かは、ちょっとネタバレなので書きませんが)。この通底するストーリーに関しては、稀に?なことを感じるときもありますが、でも全体的には違和感はないので、ほとんど気にしないで見られます。


カリフォルニアでも、LAを舞台にしたドラマ「クローザー」なんかは、とってもテンポよくガンガン進行するクライムドラマだけど、これは、舞台が時として農園や森のある小さな町や村になることでも感じられますが、やや牧歌的なほのぼのムードもあるクライムドラマ。そう、主人公もちょっとゆるキャラっぽくて、ストーリーもどこか、アナログ的な暖かい感じがします


メンタリストが活躍するという捜査手法が、CSIや他の最先端技術を駆使したドラマと比べると、ヒューマンな感じがあるからかもしれないですね~。


最先端でジェットコースター的な展開のクライムドラマを見たい!という人向けではないかもしれませんが、「クローザー」が大好きな私でもおもしろいと感じる、ちょっと息を抜いて見られる犯罪推理ドラマで、とってもおすすめです!

『シャーロック』シーズン1~BBCの人気ドラマ

BBC制作の「シャーロック」は、とても面白い海外TVドラマです!

あのシャーロックホームズ(コナンドイル原作)が21世紀の住人になり、ネットや近代機器を使うとても有能な「コンサルタント探偵」となって事件を次々と解決していくドラマ。コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」を大胆にアレンジしたもので、『21世紀版シャーロック・ホームズと言われています。


古い探偵物語と思っていたシャーロックホームズが、近代によみがえるだけでも興味津々。さらに、シャープだけど気難しくて、常識が通じない女嫌いのアブナイ男、シャーロックはミステリアスで魅力です。BBCで放送されて大反響を呼んだというのも、納得!


そのシャーロックを演じているのは、ベネディクト・カンバーバッチ。1976年生まれで、イギリスのパブリックスクール時代から演技を始めた根っからの役者さん。舞台経験も豊富で、日本でも上映された映画では「アメイジング・グレイス」やスティーブンスピルバーグの「戦火の馬」、「裏切りのサーカス」、「ホビット思いがけない冒険」(声のみの出演)などに出ています。


もちろんワトソン君役もいて、マーティン・フリーマンという俳優が演じています。大学で医学を学んだ後アフガン戦争に軍医として派遣され、戻って来るもPTSD心的外傷後ストレス障害)に悩んでいるところ、シャーロックを紹介され一緒に働くことになってしまった、という設定。アフガン戦争の後遺症に悩む人というのは、アメリカの犯罪TVドラマなどにもよく出てきますが、欧米ではそれだけ身近というか深刻なんですね、きっと。


シーズン1は3話ありますが、それぞれがコナンドイルの原作にちなんだストーリーにしているのも、シャーロックホームズ大好きなファン(シャーロキアンというらしい)には、とても人気です。シーズン1の第1話はコナンドイルの「緋色の研究」、第2話は「恐怖の谷」「踊る人形」、第3話は「ブルースパーティントン設計書」が脚本の下敷きになっているそうです。(そんなことを知らなくても十分楽しめますが、トリビアルなことを知っていて見ると、もっと面白いらしいです)


シャーロックは、服装や持ち物はとても高価なブランド品が多く、シーズン1ではスマートフォンBlackBerry Bold、パソコンはVAIOを使っています。


シャーロックのシーズン1(全3話)は、イギリスBBCで2010年7月~8月に放送され、日本では2011年8月にNHK BSプレミアムで放送され、また2012年にはAXNミステリー(スカパー!などで視聴可能)で放送されました。2013年1月には、なんと!NHK総合放送でも放送されています。私は残念ながら、イギリス好きでシャーロキアンの友人に後から教えてもらったので、TSUTAYAでDVDを借りました。シーズン2(全3話)もあり、またシーズン3も2013年に制作されて、2014年にイギリスBBCで放送されました


海外TVドラマのミステリー・犯罪ドラマで面白いものを探している人には、とってもおすすめ!映像処理なんかも斬新です。それにしても、アメリカのテレビドラマとイギリスのテレビドラマは、本当にストーリー展開や映像トーンが違いますね。イギリスのTVドラマは、映像に陰影があり、知的でシリアスな雰囲気が漂っています。どちらもそれぞれ、魅力がありますよね!


【参考】
製作総指揮:マーク・ゲイティス/スティーヴン・モファット/ベリル・ヴァーチュウ/レベッカイートン/ベサン・ジョーンズ/スー・ヴァーチュウ
脚本:マーク・ゲイティス/スティーヴン・モファット/スティーヴ・トンプソン

出演者:ベネディクト・カンバーバッチシャーロック・ホームズ
マーティン・フリーマン(ジョン・ヘイミッシュ・ワトソン)
マーク・ゲイティス(マイクロフト・ホームズ)
ルパート・グレイヴス(レストレード警部)
アンドリュー・スコット(ジム・モリアーティ)
ウーナ・スタッブス(ハドスン夫人
ヴィネット・ロビンソン(サリー・ドノバン)
ルイーズ・ブリーリー(モリーフーパー)